深センでは、運転席にドライバーがいない「完全無人」のRobotaxiを、一般利用者が実際に呼んで乗車できるようになっています。その代表的なサービスの一つが、自動運転企業Pony.ai(小馬智行)が展開するRobotaxiです。株式会社ロボットワークスは2026年9月、深センでPony.aiを実際に利用し、WeChatでの配車から乗車、車内操作、自動運転中の挙動までを現地で確認しました。本記事では、その手順と、実際に利用して分かった注意点を整理します。
日本で自動運転というと、まだ実証実験や限定されたルートを走行する車両をイメージする人も多いかもしれません。しかし深センでは、WeChatなどからRobotaxiを呼び、乗車地点から目的地まで移動するという一連の流れが、すでに日常の配車サービスとして実装されています。
株式会社ロボットワークスでは、深センのAI・ロボティクス視察の中でPony.aiを実際に利用し、配車、乗車、車内操作、自動運転中の挙動まで継続的に確認しています。実際に利用すると、「運転席に人がいない」という分かりやすい驚きだけではなく、人間とは異なる判断の仕方、アプリの到着予定時間と実時間の差、路上駐車への対応など、現場でしか分からない特徴が見えてきます。
この記事では、Pony.aiとはどのような企業なのか、深センでどのように利用するのか、WeChatを使った具体的な乗車手順、実際に利用して分かった注意点、そして車両を支える自動運転AIやLiDAR、ミリ波レーダー、世界モデルまで詳しく解説します。
Pony.aiとは?中国を代表するL4自動運転企業
Pony.aiは2016年に設立された自動運転企業です。Robotaxiを中心に、自動運転トラックなどにもL4自動運転技術を展開しており、現在は中国だけでなく海外でも商用展開を広げています。
同社の自動運転システムの中心にあるのが「Virtual Driver」です。カメラやLiDAR、ミリ波レーダーなどのセンサーから現実世界の情報を取得し、それをもとに周囲の状況を理解し、車両がどう動くべきかをリアルタイムで判断します。
Pony.aiはRobotaxiについて、単に自動運転技術を実証するプロジェクトではなく、大量生産・大量運行を前提とした交通サービスとして展開しています。2026年第2四半期末にはRobotaxi車隊が1,975台まで拡大し、中国のPonyPilot登録ユーザーも150万人を突破しています。
深センでは完全無人Robotaxiが商用運行
Pony.aiは2025年10月、深圳の西湖集団とともに、深センで初となる完全無人Robotaxiの全市域商用運行ライセンスを取得しました。さらに同年11月には、第7世代となるGen-7 Robotaxiの完全無人商用サービスを深セン、広州、北京で開始しています。
ただし、「深セン全市域でのライセンスを取得した」ということと、「深セン市内ならどこからでも好きな場所でRobotaxiを呼べる」ということは同じではありません。
実際の利用にはサービスエリアが設定されており、アプリ上に表示される指定の乗降地点を利用します。サービスエリア外から車両を呼ぼうとしても配車できないため、乗車前に「自分がいる場所と目的地が利用可能エリアに入っているか」を確認する必要があります。
2026年にはサービス網もさらに広がっており、中心市街地に加え、深セン宝安国際空港、深圳湾口岸、蛇口クルーズ母港など主要交通拠点にも拡大しています。
つまりPony.aiは、「自動運転車に試乗する施設」ではありません。条件の合う場所であれば、普通の配車サービスと同じように都市内移動へ利用できます。
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深センでPony.ai Robotaxiに乗る具体的な方法
ここからは、2026年9月にRobotWorksが深センで実際に利用した際の手順を紹介します。
Pony.ai公式でも、PonyPilotアプリ、WeChat Mini Program、WeChat Mobility Services、Alipay Mini Program、Amapなど複数のサービスからRobotaxiを呼べることを案内しています。PonyPilotでは配車後に最寄りの指定乗降地点へ案内され、料金はWeixin PayやAlipayなどで支払うことができます。
深セン視察で最も導入しやすい方法の一つがWeChatを使う方法です。
- WeChatを事前にダウンロードする。日本を出発する前にWeChatをインストールし、アカウント登録まで済ませておきます。
- WeChat Payを利用できる状態にする。今回紹介するWeChat経由の利用では支払いまでWeChat側で完結できる状態にしておくとスムーズです。中国到着後に設定作業を始めるより、渡航前に決済環境を確認しておくことをおすすめします。
- WeChatの検索機能で「Pony」または「小馬智行」を検索する。Pony.aiのミニプログラムが表示されます。現地で見ると、丸いキャラクター風のアイコンで、少し「太鼓の達人」を思わせるようなマークが目印です。
- ミニプログラムを開いて登録する。必要な情報を登録するとRobotaxiの配車画面へ進めます。
- まずサービスエリアを確認する。地図を見ると利用可能な範囲と乗降可能な地点が表示されます。エリア外の場所から無理に呼ぼうとしても配車できないため、まず地図を確認することが重要です。
- 乗車地点を選ぶ。地図上にはRobotaxiが停車できるPickup Pointのピンが表示されます。その中から自分が移動しやすい場所を選択します。
- 目的地を指定する。同じように地図上のピンから選ぶ方法に加え、目的地の名称や住所を中国語で入力すると候補が表示されます。企業名や施設名の中国語表記をあらかじめ用意しておくと便利です。
- 配車後は到着地点へ移動する。車両の現在位置と到着予定時間がアプリ上に表示されます。ただし、この時間はあくまで目安として考えた方が安全です。
- 車が到着したらアプリからドアを解錠する。Robotaxiの前まで歩いていけば自動的にドアが開くわけではありません。アプリ上の操作から解錠する必要があります。
- 乗車後はシートベルトを締める。さらに登録している携帯電話番号の下4桁を車内端末へ入力すると本人確認が行われ、走行を開始できます。
- 運転席には座らない。完全無人車両でも運転席は乗客用ではありません。RobotWorksが利用した車両では、助手席1人と後部座席3人の合計4人まで乗車できました。5人以上で視察する場合は、2台以上に分かれて利用することになります。
こうして書くと複雑に見えるかもしれませんが、一度登録してしまえば一般的な配車アプリに近い感覚で利用できます。
Pony.ai公式も、PonyPilotだけではなくWeChat Mini Programなど複数の入口からRobotaxiを呼べる体制を整えています。深セン・広州ではTencentとの連携も進み、WeChatのMobility Servicesとの統合が進められています。
車が到着したらすぐ乗る。5分以上放置すると出発することも
ここは実際に利用する場合にかなり重要なポイントです。RobotWorksが現地で確認した運用では、Robotaxiが指定地点へ到着してから長時間乗車しない場合、車両はその場でいつまでも待ってくれるわけではありません。
到着後5分以上ドアを開けずにいると、車両が出発し、キャンセル扱いとなる場合がありました。そのため「車は着いているけれど、参加者がまだ揃っていないので少し待ってもらおう」という感覚で利用すると失敗する可能性があります。視察で複数人が乗る場合は、Robotaxiを呼ぶ前に参加者を乗車地点付近へ集めておく方が安全です。また、車両の前に立っただけで自動的に本人を認識してドアが開くわけでもありません。アプリ側から解錠する必要があるので、配車したスマートフォンを持っている人が車両の近くにいることも重要です。
「あと5分」は5分とは限らない。到着予定時間には余裕を
もう一つ、Robotaxiを視察に組み込む際に注意したいのがETA、つまり到着予定時間です。
アプリには「あと5分」などの目安が表示されますが、RobotWorksが深圳で利用した際には、5分と表示されていた車両を実際には10分、場合によっては15分程度待つことがありました。つまり、画面に表示されている時間を「確実な到着時刻」と考えない方がよいということです。
通常の配車サービスでも道路渋滞による遅延は発生しますが、Robotaxiの場合にはそれに加え、自動運転特有の慎重な車線変更判断や路上駐車への対応なども走行時間へ影響します。
そのためRobotWorksでは、Pony.ai Robotaxiの体験を時間厳守の企業訪問直前に設定することは避けています。Robotaxiを単純な移動手段としてではなく、一つの視察コンテンツとして時間的余裕を持って組み込む方が安全です。
WeChatミニプログラムだけに依存しない方がよい
WeChatからPony.aiを利用できるのは非常に便利ですが、外国人利用者の場合は端末環境にも注意が必要です。
RobotWorksが2026年9月に確認した際、Google製スマートフォンではWeChat Mini Program上のPony.ai画面でUI表示に問題が発生し、正常に操作できないケースがありました。
同じスマートフォンでもPonyPilotのネイティブアプリでは正常に利用できました。
そのため、RobotWorksの視察ではWeChatを準備するだけでなく、可能であればPonyPilotネイティブアプリも事前にダウンロードしておくことを推奨しています。
WeChatを第一選択、PonyPilotアプリをバックアップとして用意しておけば、端末依存のトラブルが発生した場合にも対応しやすくなります。
実際に乗ると、人間とAIの運転の違いが見えてくる
Pony.aiに乗る価値は、「運転席に誰もいない車に乗った」という体験だけではありません。
実道路を走らせることで、現在のL4自動運転が人間とどのように違う判断をしているのかが分かります。
実際に深圳で乗車していた際、Robotaxiが右側車線を走っているところ、その先を路上駐車車両に塞がれることがありました。
人間のドライバーであれば、左車線を確認し、ウインカーを出し、ある程度小さな隙間にも入って路駐車両を避けるような場面です。しかしRobotaxiはすぐには左車線へ移動せず、前方で長時間待つことがありました。
一見すると「自動運転AIが路駐車を認識できていないのではないか」と感じるかもしれません。
しかし実際には、Pony.aiの車両にはLiDAR、カメラ、ミリ波レーダーなど大量のセンサーが搭載されています。問題は障害物が「見えているか」より、その状況で「安全に左車線へ移動できると判断できるか」にあります。
人間同士の交通では、少し車体を前へ出して存在を示したり、相手が少し減速して譲ったりと、明文化することが難しいコミュニケーションが大量に発生しています。
Robotaxiはそこをより安全側に判断します。結果として、人間であれば数秒で処理できるような状況でも、安全条件が成立するまで待つケースが生まれます。
図解挿入:Pony.ai Robotaxiはどう見て、どう判断しているのか(図版は準備中です)
Pony.aiのRobotaxiには何個のセンサーが付いているのか
Pony.aiの第7世代Robotaxiでは、LiDAR、カメラ、4Dミリ波レーダーなど複数系統のセンサーが利用されています。
| センサー種別 | 数量 | 主な役割 |
|---|---|---|
| LiDAR | 9基 | 周囲物体までの距離・位置・立体形状を精密に計測 |
| 高解像度カメラ | 14台 | 信号の色・道路標識・車線・人・車など「何があるか」を認識 |
| 4Dミリ波レーダー | 4基 | 物体までの距離と相対速度を検知。雨や霧でも比較的安定 |
| 車外マイク | 4基 | 緊急車両のサイレンなど周囲の音声情報を検知 |
| 涉水センサー | 2基 | 冠水など路面の状態を検知 |
| 衝突センサー | 1系統 | 衝突の検知 |
カメラは信号の色、道路標識、車線、人、自動車など、「何があるのか」を理解することに向いています。
LiDARはレーザー光を使い、周囲の物体までの距離や位置、立体的な形状を精密に計測します。
4Dミリ波レーダーは電波を利用し、物体までの距離だけでなく相対速度の検知にも強みがあります。雨や霧などでも比較的安定して利用できるため、カメラやLiDARを補完します。
つまり、どれか一つの高性能センサーだけで自動運転しているわけではありません。それぞれ異なる特徴を持つセンサーの情報を重ね合わせることで、周囲の世界を理解しています。
LiDARとミリ波レーダーは何が違うのか
非常に簡単に言えば、LiDARは「形と位置を見る」のが得意で、ミリ波レーダーは「距離と速度を見る」のが得意です。
例えば左車線から自動車が近づいてきた場合、LiDARからは「この場所に、このような形の車が存在する」という3次元情報を得られます。一方、ミリ波レーダーは「その車がこちらへどのくらいの速度で接近しているか」を高い精度で把握できます。
さらにカメラを見ることで、「これは乗用車なのか、バイクなのか、人なのか」「信号は赤なのか青なのか」といった意味情報を取得します。
この3種類を組み合わせることで、Robotaxiは「左側に車がいる」だけではなく、「何が、どこにいて、どちらへ、どの程度の速度で動いているのか」を判断できます。
だからこそ、先ほどの路上駐車のケースでも「路駐車を見つけられないから止まった」と考えるより、「左車線へ安全に移動できる条件を満たしていないため待った」と見る方が実態に近いと考えられます。
Pony.aiはVLAなのか?実は「Language」を挟まない
最近のロボティクスやフィジカルAIでは、VLAという言葉をよく聞くようになりました。
VLAとはVision-Language-Actionの略で、カメラなどから世界を「見る」、その内容を言語や意味表現として「理解する」、そして最終的に「行動する」という考え方です。
一見すると、自動運転も「道路を見る→状況を理解する→ハンドルを切る」という流れなので、Pony.aiもVLAだと考えたくなります。
しかし、ここは非常に面白いポイントです。
Pony.ai自身は、VisionとActionの間にLanguageを入れるVLA方式を、あえて採用しなかったと説明しています。
Pony.aiによると、自動車の運転では緊急時に人間が「前方に歩行者がいて、この歩行者が右から左へ移動しているので、私はブレーキを踏む必要がある」と頭の中で文章化してから操作するわけではありません。
現実世界の空間情報を一度言語へ圧縮すると、情報が失われるうえ、リアルタイムの運転判断には余計な計算が必要になります。
そのためPony.aiは、センサーデータから走行Actionへ、より直接的につなぐ設計を選択しています。同社は公式に「sensor data maps straight to driving action」という考え方を説明しており、Pony.aiを単純なVLAとして理解するのは正確ではありません。
Pony.aiの実態は「E2E+世界モデル」に近い
Pony.aiの現在の技術を理解するには、「VLA」よりもEnd-to-End(E2E)自動運転+世界モデルとして理解した方が分かりやすいでしょう。
同社の自動運転スタックは、Perception(認識)、Prediction(予測)、Planning(計画)、Control(制御)を統合するE2Eアプローチへ進化しています。車両が見ている大量のセンサーデータから、将来どのような状況になるかを予測し、どの軌道を走るべきかを判断します。
そして、このVirtual Driverを学習・評価する基盤として重要なのが「PonyWorld」です。
PonyWorldは、現実世界に近い交通環境をAI上に再現する世界モデルです。実道路だけを走っていては遭遇することが難しい事故寸前の状況、異常な割り込み、複雑な交通参加者の動きなどを大量に生成し、自動運転AIを学習・評価できます。
2026年に発表されたPonyWorld 2.0では、AI自身が「自分が苦手な状況」を見つけ、その状況に必要なデータ収集を指示し、難しいケースを重点的に再学習する仕組みへ進化しています。
これはRobotaxiの大量展開では非常に重要です。
車両が1,000台、2,000台と増えると、人間のエンジニアがすべての失敗ケースを目視確認して改善することには限界があります。AI自身が苦手な状況を発見し、必要なデータを集め、再学習するループを回せることが、Robotaxiを大規模運用する上で大きな意味を持ちます。
完全無人でも、人間によるRemote Assistanceは存在する
完全無人Robotaxiと聞くと、「人間は一切関与していない」と考える人もいるかもしれません。
実際にはPony.aiにはRemote Assistanceと呼ばれる遠隔支援システムがあります。
ただし、これは人間が遠隔地からハンドル、アクセル、ブレーキを直接操作する「遠隔運転」とは異なります。
通常はVirtual Driverが自律的に走行し、道路封鎖など通常とは異なる特殊な状況に遭遇したとき、人間側から高レベルの支援を受ける仕組みになっています。
例えば「待機する」「別ルートを検討する」といった助言を受けても、実際にどのタイミングでアクセルを踏み、どの軌道で車線変更するかを最終的に判断するのは車載システムです。
Pony.ai公式も、Robotaxiサービスの基盤として「無人化遠隔支援プラットフォーム」を挙げています。
このRemote Assistanceは、Robotaxiの採算性を見るうえでも重要です。
もし一台のRobotaxiにつき一人の遠隔担当者が必要であれば、運転席から人を移動させただけになってしまいます。何台ものRobotaxiを少人数の担当者で支援でき、さらに支援が必要になる回数を減らせるほど、完全無人運行の経済性は高くなります。
「走れるか」から「儲かるか」へ。Robotaxi競争は次の段階に
中国のRobotaxiを見る際、もう「本当に自動運転できるのか」だけを見ても十分ではありません。
Pony.aiは2026年第2四半期にRobotaxi売上1,210万米ドルを計上し、前年同期比691.2%増となりました。車隊は同年6月末に1,975台まで増え、2026年末には3,500台超を目指しています。
深圳では、すでに1台あたりの注文数や売上、Unit Economicsが重要な指標として開示されています。
つまり競争軸が、「自動運転できるか」から、「何台量産できるか」「1台を1日に何回稼働させられるか」「利用者をどれだけ待たせず配車できるか」「遠隔支援をどこまで減らせるか」「充電・清掃・整備まで含めて採算が合うか」へ移っています。
深圳でPony.ai Robotaxiに乗ると、この変化を非常に分かりやすく体感できます。
深セン視察でPony.aiに乗る価値
Robotaxiは、自動運転技術を理解するだけなら動画を見ることでもある程度は可能です。しかし、実際の一般道路で乗ると得られる情報量はかなり違います。
運転席に誰もいない車が一般車、バイク、歩行者が混在する深圳の道路を走る。信号で停止し、右左折し、他車と合流する。そして路上駐車など少し特殊な状況になると、人間より慎重に判断して長時間停止することもある。
こうした挙動を自分の目で見ると、現在のL4自動運転で「すでに解決されていること」と「まだ難しいこと」の境界が見えてきます。
また、経営や新規事業の観点では、RobotaxiはフィジカルAIの非常に分かりやすい社会実装事例です。
AIモデルだけではサービスになりません。車両、センサー、計算機、通信、地図、配車、決済、充電、整備、遠隔支援、保険などが一体となって、初めて一つのRobotaxiサービスが成立します。
つまりPony.aiは、自動運転技術を見るためだけではなく、AIを現実世界で事業として運用するには何が必要なのかを考えるための視察先でもあります。
よくある質問
Pony.aiのRobotaxiは誰でも乗れますか?
サービスエリア内であれば、WeChatやPonyPilotアプリなどから一般利用者が配車・乗車できます。ただし乗降地点はアプリ上の指定地点に限られ、エリア外からの配車はできません。
Pony.aiは本当に無人で、遠隔操作もされていないのですか?
車両の走行判断自体は車載のVirtual Driverが行っており、人間が遠隔でハンドルやアクセルを操作する「遠隔運転」ではありません。特殊な状況で「待機する」「別ルートを検討する」といった高レベルの助言を行うRemote Assistanceという仕組みはあります。
深セン視察にPony.aiのRobotaxi体験を組み込む場合、何に注意すべきですか?
到着後5分以上乗車しないと車両が出発してしまう場合があるため、配車前に参加者を乗車地点付近へ集めておくこと、アプリの到着予定時間に余裕を持たせること、WeChatに加えてPonyPilotアプリも用意しておくことが重要です。
深センでRobotaxiを体験するなら「乗った」で終わらせない
Pony.aiのRobotaxiは、深センを訪れた際に比較的短時間で体験できるフィジカルAIの社会実装事例です。しかし、本当に重要なのは「中国で無人タクシーに乗りました」という体験そのものではありません。
なぜこれほど多くのセンサーが必要なのか。LiDARとミリ波レーダーは何が違うのか。なぜ人間なら進める道路でAIは止まるのか。完全無人なのになぜ遠隔支援が必要なのか。なぜPony.aiはVLAではなく、言語を介さずセンサーからActionへつなぐ設計を選んだのか。そして1台のRobotaxiを事業として成立させるには、1日何件の注文が必要なのか。
こうした問いを持って体験することで、Robotaxiは単なる珍しい移動手段ではなく、中国におけるフィジカルAIの現在地を理解するための教材になります。
株式会社ロボットワークスでは、中国・深センを中心に、ロボティクス、フィジカルAI、自動運転、AIハードウェアなどを組み合わせた企業視察を企画しています。
Pony.aiについても、当日の運行エリアを確認した上で実乗体験を行い、WeChatでの利用方法から、LiDAR・ミリ波レーダーなどのセンサー、Virtual Driver、PonyWorld、Remote Assistance、Robotaxiの事業性まで現地で解説することが可能です。
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※サービスエリア、乗降地点、車両仕様、アプリの操作方法、待機時間、キャンセル条件、乗車可能人数などは変更される可能性があります。実際の利用時にはPonyPilotまたはWeChat上の最新表示をご確認ください。本記事は2026年9月時点の情報に基づきます。
参考情報
- Pony.ai「自動運転出行サービス」公式ページ
- Pony.ai 2025 Annual Report / Form 20-F
- Pony.ai「The Evolution of Pony.ai’s World Model」
- Pony.ai「PonyWorld 2.0」
- Pony.ai 2026年第2四半期決算
- Pony.ai 深圳完全無人Robotaxi全市域ライセンス
中国フィジカルAI・ロボット領域の調査/視察をご検討の方へ
株式会社ロボットワークスは、中国・深センを拠点に、日本企業向けの市場調査、企業視察の設計・同行、中国企業へのヒアリング、導入検討支援を提供しています。中国の自動運転が実際にはどこまで進んでいるのかを確認したい方、Robotaxiを「技術」だけではなく「事業」として理解したい企業の方は、具体的な視察先や依頼内容が決まっていない段階でもご相談いただけます。
